第1巻 闇の中の虹
四六判 上製 160ページ 定価:1500円+税
終戦間際、信州の山間にある城山家の山荘を舞台に戦争の傷を負った家族の人間模様を描いたドラマ。
君がもし、この時代に生きていたら。肉体と心ふたつの傷を抱えて、どう生きるか−−敗戦の夏から晩秋にかけて繰り広げられる生と死。戦争が一人ひとりの人生の翳を作る。著者自らの体験から生まれた鎮魂の戯曲。雑誌『悲劇喜劇』に初出の翌年、岸田戯曲賞の最終候補、83年、劇団時雨座第4回本公演作品。
第2巻 歌舞伎の魅力
四六判 上製 288ページ 定価:2800円+税
これから歌舞伎を見ようと思っている人へ
少し歌舞伎が面白くなってきた人へ
18歳の時から50年に及ぶ歌舞伎鑑賞の結実がここにある。
入門編から歌舞伎の内なる魅力へと誘い、劇評を通して戦後歌舞伎の醍醐味が活写される。
第3巻 遠藤周作へのワールド・トリップ
四六判 上製 288ページ 定価:2800円+税
遠藤周作の名作『沈黙』を評論した「共感と挫折から、評論家・上総英郎と作家・遠藤周作との出会いが始まった。本書は深い洞察のもとに書かれた「遠藤作品への招待」であると同時に、作家に対峙する評論家の一つの姿勢が示されている。
遠藤周作の戦争体験は何を見つめさせたのか−−日本におけるキリスト教の文化内開花−−を上総英郎の目が追究する。
第4巻 三島由紀夫論
四六判 上製 288ページ 定価:2800円+税
戦後60年−−三島没後35年・生誕80年
渾身の三島論が今公刊される〈いつも先方においてブリリアントに輝いていた〉三島由紀夫と文学や歌舞伎について語り合った著者が、〈三島の作品自体を考究の目的〉とした「後に引けない試論」として三島由紀夫論を遺した。
三島由紀夫の宇宙観が開かれてゆく……。